1972年5月13日深夜、大阪市南区の千日デパートで起きた火災はキャバレーのホステスと客を巻き込み、
死者118名・負傷者81名を出す大惨事となった。
この国内史上最悪と言われるビル火災の後、大阪周辺ではタクシーの乗客が消えるという怪談が評判になった。
鹿島というキーワードこそ出てこないが、火傷型カシマさんが盛隆したのはこの事件に関係している可能性がある。
もしも千日デパートの大火災だけでは火傷をモチーフにした怪談は生まれなかったかもしれない。
しかしこの時期はちょうど口裂け女の流行と重なっており、それが背景となったように見受けられる。
口裂け女は整形の失敗で顔に傷を負ったことになっているが、
この顔に傷を負う原因が整形から火傷にすり替わったのではないか?
事実、火傷型カシマレイコの話の構造は口裂け女と類似する部分が目立つ。
したがってまず口裂け女の融合型が派生し、
そこからさらに火傷型が派生したと考えるのが妥当だろう。
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